管理人のブログ むし屋 07月(その2) 2024年 逆川へご招待| 行事 | サケ情報 | ホタル情報 | 写真館
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タッタカモクメシャチホコ(シャチホコガ科)の飼育記録です。 イイギリで飼育します。 野外のイイギリはどこにでもある木ではなく、あっても高木で、枝葉は10m以上で採ることはまずできません。 飼育するには食草(樹)の確保から始めなければなりません。 それで、6年前に御前山から種を拾ってきて蒔いた木が3本(鉢植え)、大分大きくなり飼育に耐えられそうです。 (・・・っていうか6年間♂しか採れませんでした。) |
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6月22日 大子町小生瀬のライトトラップに、何年も追い続けた♀がやっときました。 |
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←タッタカモクメシャチホコ 成虫出現は5〜8月の年1化 幼虫食樹はイイギリです。 ♀を何年も追い続け、やっと採集できました。 (自論:ライトトラップに♀はこない。) 今回の♀の触角の写真はこちら |
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6月24日 |
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←卵 黄色で繊細な模様のある卵です。 『みんなで作る蛾類図鑑(ネット)の♀の写真の触角』は棒状なのに、今回来たのは触角が櫛状で、今回も♂だと思って諦めました。 でも、お腹がいつも見ている♂よりプックリしているのでどうしても諦めきれず、イイギリの葉っぱを入れておいたらそれに産卵したので♀と判明、喜びもひとしおです。 |
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←卵の大きさは、 孵化殻を測ってみたら2mmでした。 |
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6月26日 |
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←卵 色が変わりました。 |
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6月29日 |
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←母蛾をイイギリへリリース 必要な数の卵は確保できたので、まだ産卵しそうなので希少な♀を、御前山の食樹(草)にリリースしてきました。 イイギリの枝葉は高さ10m以上にあり届かないので、地上2mぐらいのところにリリースしました。 ♀がライトトラップにこないのは、灯火に反応しないのか、それともゲンジボタルのメス、オス比率が1/25〜30のように極端に少ないのかわかりませんが、希少なことは確かです。 今回飼育に使用するイイギリの鉢植えは、6年前にこの木の種を拾ってきて蒔いた苗を育てたものです。 注) 種には発芽抑制剤が着いていて、蒔いただけでは発芽しませんヨ! ようするに、鳥が食べて糞から芽が出る腹通しです。 |
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6月30日 |
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←孵化 産卵7日目 早朝から孵化が始まり、自分が出てきた卵の殻を齧っています。 体についた白い線は模様でなく、母蛾のりんぷんです。 |
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←初齢 孵化1日目 体長4mm、尾脚4mm合わせて8mm。 午前中に孵化した幼虫は、午後にはイイギリに食いつきました。 孵化時はピンク色だった尾脚が黒く変色。 |
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7月02日 |
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←初齢 孵化3日目 体長5mm 自宅のイイギリの葉っぱがなくなったら簡単には入手できない(6月29日の写真)ので、枝を切らない袋掛けによる飼育にしました。 |
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7月03日 |
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←初齢から2齢へ脱皮 孵化4日目 体長7mm 表皮を削りとり齧っていたのが、葉っぱ全体を食べるようになりました。 |
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7月07日 |
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←2齢 孵化8日目 体長12mm |
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7月08日 |
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←2齢から3齢へ 孵化9日目 体長13mm |
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7月09日 |
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←3齢 孵化10日目 体長15mm 頭と尾脚をそり上げ、高速で振り回して運子を遠くへ飛ばします。 |
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7月10日 |
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←4齢 孵化11日目 体長20mm 葉っぱを揺らすと尾脚から先端が黄色いピンクの紐状のものが飛び出します。 アゲハチョウの幼虫と同じ動作が見られます。 |
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7月13日 |
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↑4齢 孵化12日目 体長25mm 葉っぱに糸を吐いて体を固定し、そこから落ちないようにしていますネ。 |
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←いつも葉表にいて、休んでいるときの体勢です。 結構目立ちますヨ。 これが捕食者に対応できる形なのかもしれません。 |
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←お顔拝見(4齢) 顔の上の被り物のような両端がトゲトゲになっています。 |
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7月17日 |
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↑4齢から終齢へ脱皮中 孵化18日目 これから終齢かい ・・・ イイギリの葉っぱ、最後まで足りるかな 〜〜〜 ちょっと心配。 |
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7月19日 |
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↑終齢 体長56mm 孵化20日目 |
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←お顔拝見(終齢) (^。^)は濡れたように光っています。 顔の上の被り物のような両端のトゲトゲがなくなっています。 |
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7月20日 いよいよもって手持ちのイイギリの葉っぱの残りが少なくなり、5匹だけ残してリリースすることにしました。 |
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←終齢幼虫リリースの瞬間 イイギリの幹の手の届く高さにリリース。 心配したけど、すごい速さで登っていきました。 |
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←終齢幼虫のリリース木登り 枝葉があるのは地上10m以上の高さです。 心配をよそに、皆すごいスピードで登っていきました。 このイイギリの木は6月29日の写真と同じ木です。 そもそもイイギリは、茨城県内では非常に少ない木です。 母蛾を採集した大子町小生瀬や何度も採集をチャレンジした高萩市の名馬里ケ淵では、山が急峻でどこにあるかも分っていません。 |
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この木の下に今日の雷雨で落ちた葉っぱが数枚落ちていました。 少しでも自宅のイイギリの葉っぱの消費を抑えるのにこの落ち葉も拾ってきました。 サナギになるのに繭を作るのか、土中に潜るのか最後まで見届けたいのですが、自宅のイイギリの葉っぱがなくなったら、全部リリースすることになってしまいます。 |
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7月21日 |
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←終齢 体長60mm 孵化22日目 背中側から撮影してなかったので記念撮影です。 |
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7月22日 |
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←色変わり 孵化23日目 朝、体が黒く変色していました。 |
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葉っぱを食べずに歩き廻っているので、いよいよ蛹化するのだと思い、木材チップを入れた飼育ケースに引越ししました。 しばらく見ていたが、木材チップに潜らず歩き廻っているので繭(まゆ)を作るのだと思い水戸市森林公園へ行って落ちていた枯れ枝を探してきました。 枯れ枝にも繭を作らず歩き回っているので、生木(なまき)でなくてはだめなのかと、急いで近くの山でヌルデの枝を切り出してきました。 それなのに ・・・ ヌルデは気にいらなかったのか、結局、下の写真に続きます。 |
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←場所探し コナラの枯れた枝を投入しました。 枝の隅々まで何度も歩き、繭を作る場所を探しているようです。 |
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←10時55分 (場所決めから30分経過) 繭を作る場所は木口(こぐち)に決めたようです。 糸を吐いて繭を作り始めました。 コナラの枝は直径4cmです。 体長は6cmなので枝からはみ出しています。 |
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←11時10分 体を反転し、反対側にも糸を吐いて体をすっぽりと入れました。 |
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←11時25分 |
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←11時55分 |
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←13時48分 外から体は見えなくなりましたが、中では繭を厚くする作業が続いています。 |
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繭作りは、昨年観察したシンジュキノカワガを思い出します。 シンジュキノカワガは、木の皮を削って吐いた糸を接着剤にして繭を作っていましたが、タッタカは自分で吐いた糸だけですネ。 |
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これで観察は終了です。 現在、自宅イイギリの枝葉はほとんど使ってしまい、このままでは高木になってしまうので剪定して詰めました(背を低くした)。 よって、枝葉が足りないので来年の飼育はできません。 |
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